Hello world¶
今回は簡単なパブリッシャ、サブスクライバを作ってHello worldが出来るパッケージを作ります。
初めてのワークスペース¶
ワークスペースとはパッケージのソースコードを編集したり、実行したりするフォルダです。 ROS 2ではパッケージという単位でソースコードを管理します。
ここではmy_ws
というワークスペースで作業します。
ホームディレクトリに新しくワークスペースフォルダを作りましょう。
mkdir ~/my_ws
cd ~/my_ws
my_ws
のsrc
ディレクトリにhello_world
パッケージを作成します。
mkdir -p ~/my_ws/src
cd ~/my_ws/src
ros2 pkg create --build-type ament_python hello_world
--build-type
オプションで作成するパッケージの種類をしています。
ここではament_cmake
やament_python
などを指定できます。
tree
コマンドでパッケージの構成を確認してみると以下のようになっています。
$ tree
.
├── hello_world
│ └── __init__.py
├── package.xml
├── resource
│ └── hello_world
├── setup.cfg
├── setup.py
└── test
├── test_copyright.py
├── test_flake8.py
└── test_pep257.py
3 directories, 8 files
このhello_world
パッケージはament_python
形式なので上のようになっています。
注意
hello_world/__init__.py
やresouce/hello_world
ファイルは空ファイルですが、パッケージに必要なので消さないでください。
コードの編集¶
今回はコピペで構わないので以下のPythonのコードをhello_world/pub_node.py
に書いてください。
import rclpy
from rclpy.node import Node
from std_msgs.msg import String
class Publisher(Node):
def __init__(self):
super().__init__("publisher")
self.text_pub = self.create_publisher(String, "text", 10)
self.timer = self.create_timer(1, self.timer_callback)
self.i = 0
def timer_callback(self):
msg = String()
msg.data = f"Hello world {self.i}"
self.text_pub.publish(msg)
self.get_logger().info(f"Publishing {msg.data}")
self.i += 1
def main(args=None):
rclpy.init(args=args)
node = Publisher()
rclpy.spin(node)
node.destroy_node()
rclpy.shutdown()
if __name__ == "__main__":
main()
同じように以下のコードをhello_world/sub_node.py
に書いてください。
import rclpy
from rclpy.node import Node
from std_msgs.msg import String
class Subscriber(Node):
def __init__(self):
super().__init__("subscriber")
self.text_sub = self.create_subscription(String, "text", self.text_callback, 10)
def text_callback(self, msg):
self.get_logger().info(f"Subscribed {msg.data}")
def main(args=None):
rclpy.init(args=args)
node = Subscriber()
rclpy.spin(node)
node.destroy_node()
rclpy.shutdown()
if __name__ == "__main__":
main()
package.xmlに依存関係を追加¶
package.xml
内に以下の2行を追加してください。
<exec_depend>rclpy</exec_depend>
<exec_depend>std_msgs</exec_depend>
追加すると以下のようなpackage.xml
ファイルになっていると思います。
<?xml version="1.0"?>
<?xml-model href="http://download.ros.org/schema/package_format3.xsd" schematypens="http://www.w3.org/2001/XMLSchema"?>
<package format="3">
<name>hello_world</name>
<version>0.0.0</version>
<description>TODO: Package description</description>
<maintainer email="ri-one@todo.todo">ri-one</maintainer>
<license>TODO: License declaration</license>
<test_depend>ament_copyright</test_depend>
<test_depend>ament_flake8</test_depend>
<test_depend>ament_pep257</test_depend>
<test_depend>python3-pytest</test_depend>
<!-- この2行を追加 -->
<exec_depend>rclpy</exec_depend>
<exec_depend>std_msgs</exec_depend>
<export>
<build_type>ament_python</build_type>
</export>
</package>
setup.pyにエントリーポイントを追加¶
setup.py
のentry_points
のconsole_scripts
に以下の2行を追加してください。
'pub_node = hello_world.pub_node:main',
'sub_node = hello_world.sub_node:main',
追加すると以下のようなsetup.py
ファイルになっていると思います。
from setuptools import find_packages, setup
package_name = 'hello_world'
setup(
name=package_name,
version='0.0.0',
packages=find_packages(exclude=['test']),
data_files=[
('share/ament_index/resource_index/packages',
['resource/' + package_name]),
('share/' + package_name, ['package.xml']),
],
install_requires=['setuptools'],
zip_safe=True,
maintainer='ri-one',
maintainer_email='ri-one@todo.todo',
description='TODO: Package description',
license='TODO: License declaration',
tests_require=['pytest'],
entry_points={
'console_scripts': [
# この2行を追加
'pub_node = hello_world.pub_node:main',
'sub_node = hello_world.sub_node:main',
],
},
)
console_scripts
の中の配列は実行名 = パッケージ名.ファイル名:関数
の形式になっています。
ビルドと実行¶
~/my_ws
でcolcon build
コマンドでビルドしてください。
cd ~/my_ws
colcon build
注意
必ず、ワークスペースのルートディレクトリ(~/my_ws
)でcolcon build
コマンドを実行してください。
colcon build
コマンドを実行するとmy_ws
に新たに、build
、install
、log
ディレクトリが作成されます。
$ ls
build install log src
新たに作られた3つのディレクトリは以下のようなファイルを含みます。
build
- ビルド時に生成される一時的なファイルlog
- ビルド時のログファイルinstall
- ビルドで生成された実行可能ファイル
次にビルドして生成されたセットアップファイルをsource
もしくは.
コマンドで読み込んでください。
source install/setup.bash
セットアップファイルを読み込んだら、2つ端末を用意してros2 run
コマンドでパブリッシャとサブスクライバを実行してみましょう。
ros2 run hello_world pub_node
ros2 run hello_world sub_node
注釈
必ず、セットアップファイルを読み込んでからros2 run
コマンドで実行するようにしましょう。
するとHello world
の文字列ともに数字が両方の端末とも出力されていることが分かります。
rqt_graphで通信の確認¶
rqt_graphという可視化ツールを使ってトピック通信の様子を見てみましょう。
もう1つ端末を開いてrqt_graph
コマンドを実行しましょう。
rqt_graph
すると以下のように通信の様子がグラフで表されます。
今回の場合、/publisher
ノードから/text
トピックを介して/subscriber
ノードに通信が行われていることが分かります。